「金のETF」は、「金投資」の中では、手軽に始められる金融商品です。
保有資産のリスク軽減のために、金への分散投資を考えているなら、「金のETF」は選択肢の一つになるでしょう。
「金ETF」の一番の特徴は、気軽に金投資できることだと思います。
その手軽に始められる金融商品「金のETF」とは、金価格に連動している「上場投資信託」のことです。
普通の株式と同じように、時間中に売ったり買ったりできます。また、売ることから始めて利益を出す方法もあります。
手軽に始められる理由としては、現物の金を保有しないので、保管料などはかかりません。しかも手数料も安いです。
また1口で購入できるので金額も5,000円~購入できます。
ここでは、その手軽に始められる「金のETF」についてお伝えをします。「金のETF」は、いったいどのような商品があるのか?
またその中で一番のおすすめ商品はどれか?をお伝えをします。
またどこで購入できるのか?どこで購入するのがいいのか?までを見ていきましょう!
では、始めましょう。
まず、個別の商品を見る前に、「金ETFのメリット」を見ていきましょう。
目次
金ETF★5つのメリット
金ETFの5つのメリットは・・・
1、証券取引所でリアルタイムで取引できます
2、売りから始め利益を出すことも可能
3、現物の金ではないため、保管料もかかりません
4、売ったり買ったりする手数料も安いです
5、少額から金投資ができます
1、証券取引所でリアルタイムで取引できます
「金のETF」は、「上場投資信託」というものです。
ETFは、Exchange Traded Fundsの略です。株式と同じように、証券取引所に「上場」しています。
たとえば「ETF」は、日経平均225指数のように、複数の企業の集合体ですが、その株価の動きに連動する運用成果を目指しているものです。
そのため、証券取引所が開いている平日 朝9時~11時30分 12時30分~15時の間であれば、いつでもリアルタイムで「売ったり」「買ったり」できます。また、「指値」だったり、「成り行き」だったりといった売り方の注文もできます。
2、売りから始め利益を出すことも可能
次に、信用取引といって、売りからスタートして買戻しをして利益を出すという取引も可能です。
たとえば、
将来下がると予想しているとします。
現在は100円するものが、3か月後に50円に値下がる可能性があると予想しています。
その際、100円で先に売っておいて、50円で買戻しをします。
式で表すと100円ー50円=50円です。50円の儲けが出ることになります。
3、現物の金ではないため、保管料もかかりません。
現物の金の地金ですと、保管料がかかります。
年間数千円かかります。(特定保管)
また、保管方法により、会社が倒産した場合、金が戻らない場合もあります。(消費預託)
金のETFの場合は、証券会社で購入しますが、その証券会社が倒産しても「分別保管」されていますのでなくなることはありません。
4、売ったり買ったりする手数料も安いです
金のETFの売買の時の手数料も安いです。
金の地金ですと、3%ほどの手数料がかかる場合があります。「金のETF」ですと、そこまではかかりません。
証券会社によっては、0円で取引できます。
上記の特徴があり、非常に魅力があることがわかります。
次に、金のETFのメリットを見てみましょう!
5、少額から金投資ができます
「金ETF」は、少額から金投資が始められます。
「金のETF」は、口数単位で取引が行われます。取引単位は銘柄によって異なりますが、「1口」か「10口」が購入単位です。
金ETFの中には、1口あたりの価格が5,000円程度の銘柄もあります。(2019.1現在)
「金は高い」というイメージがあり、まとまった資金がないと購入できないと考えている方もいますが、「金ETF」は、手軽に金に投資できるモノです。
以上5つのメリットを見てきました。次に、「金のETF」のデメリットを見ていきましょう。
金のETF★3つのデメリット
金のETF3つのデメリット
1、基本的に利息が付きません
2、ETFの中では比較的信託報酬が高いです
3、金現物の裏付けのないETFの場合、資金が戻らない場合があります
1、基本的に利息が付きません
「金ETF」は、「金の価格」に連動しています。配当、利息などを生み出すものではありません。
あくまでも、「金価格」の上昇を狙う投資ということになります。
「金ETF」の中には、年1回の分配金設定している銘柄もありますが、ほとんどの銘柄が分配金支払いは0円です。
「金のETF」は、長期保有しても複利効果による資産の増加は期待できません。
2、ETFの中では比較的信託報酬が高いです
「金ETF」は、「ETF」の中では比較的信託報酬が高いというのも特徴です。
「株式」や「債券」「REIT(不動産投資信託)」が投資対象のETFの場合、信託報酬は年率0.01%~0.3%が中心です。
一方、金ETFは0.4%~0.5%台と高いです。
「金ETF」は、現物の金の「地金」よりも低コストで運用できますが、「ETF」の中では信託報酬が比較的高いことがいえます。
3、金現物の裏付けのないETFの場合、資金が戻らない場合があります
「金のETF」は、現物の裏付けがあるものとないものに分けられます。「現物の裏付け」のあるものですと、金を購入して保有して管理しています。そのため、運用会社等が破綻しても、資金は保護される仕組みになっています。しかしながら、それがない「金のETF」ですと、資金は戻らない可能性があります。
では、日本の証券取引所で売買できる「金のETF」5本の名称は下記のとおりです。
「金ETF」5銘柄の名称
1、純金上場投信(金の果実)
2、SPDRコールドシェア受益証券
3、ETFS金上場投資信託
4、金価格連動型上場投資信託
5、One・ETF・国内金先物
現物資産の裏付けがあるなしを見てみましょう。
金ETF★5種類★現物資産の有無
下記は、現物資産の有無の表です。
銘柄 | 現物資産 |
純金上場信託(金の果実)(1540) | 〇 |
SPDR ゴールド・シェア受益証券(1326) | 〇 |
ETFS金上場投資信託(1672) | 〇 |
金価格連動型上場投資信託(1328) | × |
One ETF 国内金先物(1683) | × |
そのため、「現物資産」の裏付けのある3銘柄のほうが良いでしょう。
純金上場投信(金の果実)、SPDRコールドシェア受益証券、ETFS金上場投資信託の3銘柄は、万が一運用会社が破綻しても資産がなくなることはありません。
金投資ができる5本の金ETFを比較
次に、5本の金ETFの特徴を比較して下記の表にまとめてみました。
・信託報酬が比較的安いのは、ETFS金上場投資信託です。
・上場時期が一番早く長く運用が続いているのは、SPDRコールドシェア受益証券になります。
・出来高が多く、「金の現物交換」が可能なのが、純金上場投信(金の果実)です。
純金上場信託(金の果実) | SPDR ゴールド・シェア受益証券 | ETFS金上場投資信託 | 金価格連動型上場投資信託 | One ETF 国内金先物 | |
銘柄コード | 1540 | 1326 | 1672 | 1328 | 1683 |
売買口数 | 1口 | 1口 | 1口 | 1口 | 10口 |
信託報酬 | 0.49% | 0.4% | 0.39% | 0.5% | 0.45% |
連動対象 | 金地金1gの現在価値 | 金 | 金 | 1g金価格 | TOCOM金先物 |
上場日 | 2010/7/2 | 2004/11/18 | 2009/8/24 | 2007/08/10 | 2010/02/12 |
現物交換 | 〇 | × | × | × | × |
管理会社 | 三菱UFJ信託 | ステート·ストリート | ETFセキュリティーズ・マネジメント・カンパニー・リミテッド | 野村アセットマネジメント | アセットマネジメントOne |
出来高 | ★★★ | ★★ | ★ | ★★ | ★ |
分配金 | なし | なし | なし | 年1回 | 年1回 |
どうでしょうか?「投資」したくなるような「金のETF」はありましたか?
5本の銘柄を順番に見ていきましょう。
おススメ度★5つで表しました!
1、純金上場信託(金の果実)【1540】★★★★★
まず、1つ目は、唯一現物の金に交換できる純金上場信託(金の果実)です。メリットとしては下記でしょう。
2つのメリット
1、現物を日本に保管している
2、現物の金と交換できる
1、現物を日本に保管している
現物を保管している「金のETF」です。「純金上場信託(金の果実)」は、金地金の現在価値(理論価格)に連動するように設計されたETFです。
購入した「金地金」は三菱商事との契約に基づき、国内の倉庫で保管されています。そのため、万が一運用会社が破綻しても資産は戻ってきます。
2、現物の金と交換できる
最大の特徴は、「現物の金」と交換できる。ということでしょう。他の4本と一番の違いはここにあります。
2、SPDR ゴールド・シェア受益証券【1326】★★
次にSPDR ゴールド・シェア受益証券を見てみましょう。金のETFといえば、世界的にコレ!
2つのメリット
1、現物を米国に保管している
2、NY、シンガポール、メキシコなどにも上場
1、現物を米国に保管している
「SPDR ゴールド・シェア受益証券」は、金の地金価格への連動を目指すETFです。直接、金の現物に投資します。ファンドが購入した金は、HSBC銀行USAが保管しています。そのため、運用会社の破綻があっても資産は守られます。
2、東京証券取引所のほかに、NY、シンガポール、メキシコで上場
日本では、2008年7月2日より上場しています。
2004年11月18日にニューヨーク証券取引所に上場しました。
その後、メキシコ証券取引所、シンガポール証券取引所にも上場しています。世界の証券取引所で上場をしている「金のETF」になります。
3、ETFS金上場投資信託【1672】★
ETFS金上場投資信託も世界6か所で上場しています。信託報酬が一番安いです。
3つのメリット
1、信託報酬が一番安い
2、現物を米国に保管している
3、世界6か国の証券取引所で上場
1、信託報酬が一番安い
信託報酬は、0.39%と金のETFの中で一番安いです。コストは安いに越したことがありません。
長く持つと運用に差が出てきます。そのためコストは重要でしょう。
2、現物を米国に保管している
「ETFS金上場投資信託」も金の現物に投資します。HSBC銀行USAが保管しています。「外国投資法人の発行する投資法人債券に類する証券」に該当します。
3、世界6か国の証券取引所で上場
東京証券取引所に、2009年8月24日に上場しました。ロンドンン証券取引所をはじめとして、ユーロネクスト・アムステルダム、フランクフルト証券取引所、ユーロネクストSA、イタリア証券取引所で上場しています。
金価格連動型上場投資信託【1328】
「金価格連動型上場投資信託」は、金には直接投資しません。破綻した場合リスクがあります。
大阪証券取引所に上場しています。10口単位で取引可能です。
One ETF 国内金先物【1683】
上記の4本の投資信託が金の現物価格への連動を目指すのに対して、One ETF 国内金先物は、金先物価格への連動を目指す「金のETF」です。
大阪証券取引所に2010年2月2日に上場しました。10口以上での購入可能です。
おススメは、純金上場信託(金の果実)1540!!
おススメは、純金上場信託(金の果実)1540です。
・金額も一番安く購入できます。
・現物資産に交換も可能です。
・4,000円代で購入可能です!
しかも、実際の金と交換が可能です。
銘柄名 | 価格▽ | 売買単位 | 信託報酬(税抜) | 連動対象 | 現物交換 |
純金上場信託(現物国内保管型) | 4455円 | 1口 | 0.49%以内 | TOCOM金先物 | ○ |
SPDRゴールド・シェア | 13510円 | 1口 | 0.40%以内 | 金地金価格 | × |
ETFS 金上場投資信託 | 13820円 | 1口 | 0.39%以内 | 金地金価格 | × |
金価格連動型上場投資信託 | 3695円 | 10口 | 0.50%以内 | 1gの円表示の金価格 | × |
国内金先物価格連動型上場投信 | 3830円 | 10口 | 0.45%以内 | TOCOM金先物 | × |
価格▽は、2019.2.1現在
次にどこで購入できるかを見てみましょう。
ETFが手数料0円で購入できるネット証券
「金のETF」は、証券会社に口座開設が必要です。
証券会社は、大手証券、中堅証券、ネット証券様々あります。
おススメは、売買するのに手数料が安いところがおすすめです。
となりますと、ネット証券に絞られます。
1、松井証券
10万円以下の取引ですと、手数料が無料になる松井証券がおすすめです。
また、コースによって、10万円以下の取引ですと無料になるSBI証券、楽天証券、もおすすめです。
2、SBI証券
SBI証券は、アクティブプラン、スタンダードプランがあります。
アクティブプランを選びますと、1日10万円まででしたら、手数料は0円です。
3、楽天証券
楽天証券は、一日定額コースと超割コースがあります。
1日定額コースですと、1日10万円までは、手数料が無料です。
上記3証券がおすすめです。上記3社どれかに口座を開設して、資金を入金しスタートします。口座開設は、1週間ほどで完了します。その後資金の入金⇒買い付けを行います。
まとめ
ここでは、「金のETF」についてどのような商品があるのか?その中で「一番のおすすめ商品はどれか?」
またどこで購入できるのか?「どこで購入するのがいいのか?」を見てきました。
1、一番おススメ商品は、現物交換でき、5000円弱で購入できる「純金上場信託(金の果実)【1540】」
2、一番おススメ証券会社は、手数料が安い「SBI証券」「楽天証券」「松井証券」
是非参考にしていただき、あなたの投資を広げてみましょう。